NiziU公式ツイッターより

9人組ガールズグループ「NiziU(ニジュー)」を誕生させ、日本中で大きな話題となったオーディション番組「Nizi Project」。この番組は世代を超え、若者だけでなくビジネスパーソンの間でも人気となっている。本連載では、人事領域のプロフェッショナルある著者が、人事・マネジメントの観点から、Nizi Projectの魅力の一つ「原石を発掘して磨いていく仕組み」について解説する。1回目でお伝えしたのはNizi Projectを通して、ビジネスパーソンが何を学ぶかというポイントについて(詳細は『Nizi Projectは「人材育成の教科書」だと、人事のプロが断言する理由』)。2回目となる本記事はNizi Projectの「人材要件」について。企業の採用にもヒントになる点が数多くあることが分かった。(LINE株式会社 People Partner室 People Experience Designer 青田 努)

 Nizi Projectにおけるスター人材輩出システムの中でも、今回は下の図の虹色の枠線を付けた「人材要件を設定し、定義・言語化する」に関する部分を中心に、NiziUで求められる人材要件について解説する。

 Nizi Projectでは、地域予選を突破した26人に、4つの空白があるペンダントが渡された。続いて開催された4泊5日の東京合宿で参加者に課せられたミッションは、ペンダントにある4つの空白を埋めるキューブをすべて獲得すること。これが東京合宿の次の関門となる韓国合宿に進むための必須条件だ。

 4つのキューブが示すのは「ダンスレベル」「ボーカルレベル」「スター性」「人柄」。それぞれ、合格基準を超えるとキューブが渡される。Nizi Projectを通じてデビューするために必要な人材要件がこの4つ、というわけだ。

 4つを評価するために、26人の参加者は東京合宿で「ダンスレベルテスト」「ボーカルレベルテスト」「スター性審査」「SHOWCASE」という課題を披露し、要件を満たしているかを、プロデューサーであるJ.Y. Park氏が主に審査する。

 Nizi Projectが印象的なのは、これら4つの人材要件の評価基準が抽象的な表現にとどまらず、明確に定義・言語化されていることにある。

 企業の採用における人材要件でも、同じように「コミュニケーション力」「ストレス耐性力」「思考力」「素直さ」など、抽象的な要素が設けられることがある。だが、それらが明確に定義・言語化されているケースは意外と少ない。

 そのため面接官によって言葉の解釈や評価にバラツキが生じ、企業にとって本当に必要な人材とめぐり会えないばかりか、時にはその企業に合わない人を採用してしまうこともあるのだ。