例えば、誰でも知っている有名企業がどういうビジネスで稼いでいるか知っているでしょうか。個人の消費者に対してものを売る業態の場合は比較的分かりやすいかもしれませんが、企業向けにものを売る業態(B to B)の場合はちょっと分かりにくいかもしれません。

 自動車メーカーは、販売店を通してもうけていますし、コンビニエンスストアなら、さまざまな卸から商品を仕入れ、それを消費者に売ることでもうけています。テレビ局は、番組と番組の間に流すCMの枠を企業に売ることで得る広告収入でもうけていますし、グーグルは膨大な人が無料で検索サービスを利用する、その検索結果に広告を出す企業から得る広告収入でもうけています。まずは基本的なもうけの仕組みを「正しく」知るところから始めましょう。

 少なくとも自分が興味を持っている会社については、その企業のもうけの仕組みを知っておかなくてはなりません。最近だとWebセミナーのアーカイブなど動画で発信している場合が多いのでそこから情報を得るのが早いです。

ステージ2は「職種を知ること」

 ステージ2の「職種を知る」とは、ステージ1よりブレークダウンしてより細かく企業を理解することです。ステージ1で知った「もうけの仕組み」を遂行するのに、その企業の組織はどのようになっているのか。どんな部署があり、各部署では何をしているのかを知ることです。

 例えば、自動車メーカーには、製造部門や営業部門や管理部門などがあります。さらに細かく言うと、どんな車が売れるのか調査するマーケティングの部署があり、車の設計から実際に車を造る部署があり、実際に客に車を売る販売店とやりとりする部署があり、データを管理したり製造や販売の支援をする部署や、組織全体のIT化を担う部署や、人事や企画など組織全体のマネジメントをする部署もあります。

 企業の「もうけの仕組み」をまず知った上で、それぞれの部署が利益を上げるために、どういう働きをしているのかをさらに掘り下げて知っていくことで、企業で働くことについて、今までより具体的なイメージができていくでしょう。この具体的なイメージに落とし込んでいくという作業が、就活ではとても重要です。