岡三証券によると、主要20カ国のうち、1年物金利がマイナスになったのは日欧15カ国。米国やカナダ、オーストラリアでも6年物まで年0.5%未満に下がり、明確なプラス水準を維持しているのは中国とインドだ。

 国債・社債が運用益を生まなくなった今、あふれるマネーをどこに振り向けるのか。不動産は有望な選択肢ではあるが、とはいえ大きなリスクは取れない。

 そうした中、相対的にコロナの感染者・死者数が少なく、経済的影響も小さかった日本の、とりわけ東京の不動産に資金が向かうのは必然ともいえるのだ。

 アメリカ・ニューヨーク市はコロナ陽性率の上昇に伴い、市内の一部で2週間の学校閉鎖や事業の営業停止を実施。フランス・パリ首都圏もコロナ警戒レベルを最大に引き上げ、バー閉鎖など再び経済活動が停滞する。

 そんな中、日本は「Go To トラベル」の対象に東京が追加されるなど、経済活動を回復させつつある。

 日本の不動産市場の一部が過熱し始めた理由は、国内外からの投資マネーの増加だけではない。

 日本政府や日銀は不動産市場を下支えしている。コロナの影響で収入が減った個人事業主などを支援する家賃支援給付金は、事実上、不動産市場への公的資金注入である。また、日銀によるREITやETFの買い入れ倍増は不動産・株式市場支援策だ。

 こうしたことから、不動産や株式などのリスク資産の上昇を契機とした90年代のようなバブルが発生する可能性は高いと筆者は見ている。