一方、日本では古くから繊維素材のほか、種は食用にされた。また、しめ縄や神事のお祓(はら)いの大麻(おおぬさ)などに使われ、山野に自生していることから意外に身近な存在で、ほかの違法薬物に比べると入手しやすいとされる。

 また麻薬取締法は1948年に施行されたが、現在は癌(がん)や喘息(ぜんそく)、睡眠障害、抗うつ剤、抗けいれん剤など、さまざまな医療利用について研究され始め、合法化を訴える声もある。

 こうした背景もあり、覚醒(せい)剤やヘロインなどより安価で抵抗感が薄く、手を出すハードルが低いと言われる。しかし、嗜好品や医療用として認めている国も一部にはあるが、依存性など有害であるとして規制している国の方が多いのも事実だ。

 筆者が現役の社会部記者だったころ、違法薬物担当の警察幹部から聞いた話を紹介したい。

「軽い気持ちで大麻に手を出し、より強い刺激を求めて覚醒剤などに手を染めていくケースもある。興味本位で試すようなまねはやめてほしい」