部位、下味、衣、油、揚げ方までの「から揚げ問題」の結論

 から揚げの徹底研究をしてみて、私が出した結論をご紹介します。しかし、これが正解というわけではありません。いろいろ試してお好みの味を見つけてください!

◉部位どこ問題
一般的に好まれるのはモモ肉が多いです。私も断然モモ肉推しですが、価格やヘルシー重視ならムネ肉、長細く仕上げたい時はササミ、濃厚な旨味を求めるなら手羽でもよいでしょう。モモ肉の場合は、1個あたり50gぐらいの大ぶりのカットが脂っこすぎず、肉のジューシー感が味わえておいしいと思います。

◉下味問題
私のレシピでは、下味をいろいろ変えています。
…鶏肉の臭みを消し旨味をプラス、水分を加えることで保水性が高まります。
しょうゆ…噛んだ時の風味づけのためにしょうゆ味をつけておきます。
長ネギ・ショウガ…臭み消し、風味づけに使います。
ニンニク…ニンニク好きな方はすりおろして入れてもよいと思います。私は人と会う仕事が多いので、あまりニンニクを使用しない習慣がついてしまいました。
みりん…甘味と旨味とコクが加わるのでお好みで。ムネ肉やササミのように淡白な部位の場合は、入れた方がよいです。

◉衣問題
これは完全に好みですが、私の基本は「薄力粉1:片栗粉2」のブレンドで、カリッとサクサク仕上げです。しかし、揚げた後にたれに絡める場合は片栗粉のみで揚げます。その方がたれのしみこみもよくて、食感のバランスがよくなります。
薄力粉…やわらかくふんわり揚がります。
片栗粉…白っぽくカリカリサクサク揚がります。
…卵を衣に加えると衣がふんわりして厚みが出ます。お肉の臭み消しにもなります。昔は衣に卵を入れて作っていましたが、年々薄めの衣の方が好みになってきたので、今は入れていません。

◉揚げ油問題
揚げ油は口に入る時の最初の香りと風味になるので、油の種類は重要です。私は太田油脂という会社の赤水となたね油を赤水3:なたね油7の割合で使っています。焙煎されたなたね油が香ばしくて、食感もよく揚がります。他に、米油や太白ごま油も向いています。

◉揚げ方問題
鶏肉の水分をしっかり拭き取り、衣をつけ、二度揚げを推奨しています。最初にある程度火を通して、一旦取り出して休ませている間に余熱で中まで火を通し、再度高温でカラッと揚げれば、ベチャベチャになってしまうことはありません。