「爆破予告」に全国のキャンパス、付属校なども対応した早稲田大学

新型コロナウイルス禍は学校と教育に大きな影響を与えた。それまで遅々として進まなかった教育の情報通信技術(ICT)化が、遠隔授業の実施などを通していや応なしに進み、学校内の情報環境も急速に整えられようとしている。現場でいったい何が起きているのか、新しく開始する連載記事の中で、順次その現状をご紹介していく。今回はコロナ禍がもたらした負の側面として、この夏から急増した「爆破予告」が、教育機関、中でも大学に対して多く発生している現状を見ておこう。(ダイヤモンド社教育情報)

時代の節目を襲ったコロナ禍で変わったこと

 2020年は、世界中が新型コロナウイルスとの戦いに明け暮れた年として歴史に刻まれることになりそうだ。1月に最後の大学入試センター試験が行われ、翌年からは新たに大学入学共通テストが始まるという大学入試改革の節目の年をコロナ禍が直撃した。

 それまでは通信制高校でもっぱら行われていた動画による遠隔授業などが、一般の中高でも慌ただしく4月以降開始され、Wi-Fiの整備など校内での情報環境が急速に整えられた。私立中高一貫校を中心に、自らの端末を持ち込むBYODも含めて、1人1台の端末を利用した授業などが現在では日常的に行われるようになっている。

 早い学校では2019年からクロームブックやiPadを持たせるなどして、このような取り組みは始まっていたが、コロナ禍がその後押しをした側面も否めない。それは改訂された学習指導要領に「新しい時代を生きる子どもたちに必要な力」として提示された資質・能力の3つの柱(学びに向かう力、知識および技能、思考力・判断力・表現力)の実現に寄与するものでもある。

 これまで十分な予算がつかなかったこともあり、遅々として進まなかったGIGAスクール構想も急速に進展しそうである。もっとも、現場は文部科学省が考えるようには必ずしも対応してはいない。

 また、プログラミングを始めとしたICT(情報通信技術)からAI(人工知能)へとトレンドが変化する教育への取り組みも、地域によるかなりの温度差を伴いながら進んでいる。保護者の時代にはなかったこうした新たな教育の現状についても、毎週木曜日に予定している新たな連載の中で、順次、取り上げていきたい。

 全国の公立学校での導入が進むGIGAスクール構想が、現場でどのような状況に陥っているのか。あまり報道されることのないその実態などについては、豊福晋平・国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授の指摘に耳を傾けていきたい。 

 10年ひと昔とはいうが、ICTの進展に合わせて子どもたちを取り巻く環境にも変化している。2000年代はデジタルネイティブ世代だったが、2010年代はスマホネイティブ、2020年代はクラウドネイティブとでも名付けた方がいいような世代に移行しようとしている。こうした時代に即したICTやAI教育のあり方について、讃井康智・ライフイズテック取締役(最高教育戦略責任者)の取り組みをご紹介していく。

 ところでスマホネイティブ世代は、情報の検索をGoogleやYahoo!といった検索サイトではなく、ツイッターやインスタグラム、ユーチューブやフェイスブックといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で行う傾向がある。

 Spectee(スペクティ)は、公開されているSNSの情報をAIにより解析、リアルタイムで危機管理情報を提供する、そうした時代の流れに沿った新進気鋭の企業である。台風のような災害時には24時間休むことなく情報を発信し、日常的な事故や事件も速やかに発するため、官公庁やマスコミ、サプライチェーンを持つ企業などを顧客に持つ。同社は、コロナ禍で自粛が続いたこの夏、社会のある異変をとらえていた。