人間関係においても、無力感にさいなまれる場面があります。例えば、長年の友人が家族とのトラブルで大変な状況に追い込まれていると知りました。「自分も何かサポートをしたい」と思っても、実際のところは何の役にも立てないことがわかって、「大事な人が困っているのに」と無力感に襲われてしまうのです。

 心の中が無力感でいっぱいになると、日々の生活に活力がなくなります。悪化すると、気持ちがずっと沈んだまま体が動かなくなって、本当に病気になってしまうこともあるので注意が必要です。

 無力感にさいなまれたときは、自分を責めないことが、とても大切です。そして、どんな小さなことでもいいので、その日、自分ができたことを数えてみるといいでしょう。

「今日も朝起きて会社に行った」
「一日分の家事を終えることができた」

 そして、「つらいけど、何とか頑張れたね」、「人を助けようとしたのは立派なこと」というふうに、自分を励ましてあげることを心がけてほしいと思います。

他人への批判や怒りは結果的に自分を苦しめる

 私たちの生活には、生きていく上で課せられたルールがあらゆるところにあります。その最たる例が法律です。

 例えば、社会人になったら、税金を納める義務があります。たいていの人はそのルールを守って、きちんと税金を納めていますが、中には何らかの理由で何年も納めていない人もいます。そういう人がニュースで取り上げられたりすると、「悪い人だ」、「収入は多いはずなのに」などと批判が繰り広げられます。「ルールを破る人がいると、きちんと守っている人には迷惑だ」という正義感から批判する人が多いのでしょう。