「同じ症状が出ますが、レジオネラ肺炎は呼吸不全になりやすく、息苦しさを感じることが多いです。一方の過敏性肺炎は、発熱が顕著に表れるといわれます。どちらも、風邪や一般的な肺炎とも症状が似ているうえ、発症数が少ない病気なので、呼吸器内科の専門医でないと診断するのが難しい病気です」(後藤氏)

 さらに、新型コロナウイルス肺炎の可能性も考えなくてはならない今、手入れ不足の加湿器が原因の肺炎を見抜くことは、今まで以上に困難になってきているという。

「両方とも新型コロナウイルス肺炎と共通の症状が見られますから、今だと真っ先にコロナウイルスの罹患を疑ってしまう医師は多いでしょう。また、コロナに限らず、普通の風邪だと誤診される場合も少なくありません。別の病気だと診断されると適切な処置が受けられず、どんどん病状が悪化していきます。重症化してから再び病院を受診し、ようやく、本当はレジオネラ肺炎や過敏性肺炎だと判明した、というケースもあるそうです」(後藤氏)

 新型コロナウイルス肺炎の可能性も踏まえて診断しないといけない今の状況では、ただでさえ診断が難しいまれな肺炎は、罹患するときわめて厄介で、重症化しやすい病気だといえる。

 もちろんどちらの疾患も、汚い加湿器だけが原因とは限らないのだが、その危険性がある以上、加湿器を清潔な状態に保ち、正しく使うことで、レジオネラ肺炎や過敏性肺炎を予防することが重要だ。

「加湿器で室内を加湿する場合、湿度は40~60%に保つようにしてください。低すぎると、乾燥したりウイルスが活発になったりしますし、高すぎてもカビの発生につながるからです」(後藤氏)

人気の超音波式は
毎日の手入れが不可欠

 では、加湿器はどのくらいの頻度で手入れをすべきなのか。さまざまな家電に造詣が深い家電ライターの藤山哲人氏に聞いた。

「手入れ頻度は、加湿器の種類によって異なります。水を沸騰させて湯気を出す『スチーム式』は、水を沸騰させる際に水中の菌も滅菌されるので、ほとんど手入れをしなくても水は汚染されません。水分をフィルターに吸い上げて蒸発させる『気化式』は、週に1回くらいの頻度で手入れをするといいでしょう。今一番売れている、超音波の振動で水を霧状にして噴霧する『超音波式』は、基本は毎日の手入れが必要といわれています。なお、今説明した頻度は、本体やフィルターの話です」(藤山氏)