小学校では問題児扱いされ、親から褒めてもらえるのは勉強で結果を出したときだけ。中高一貫の進学校に通っていたけど、誰かに呼ばれればケンカに飛び込んで、暴力事件がきっかけで高校2年のときに学校を自主退学することになった。
 その後に音楽と出合う。得意だったわけじゃないから、周りから後れをとって、必死に食らいついていくしかなかった。デビュー後は、それまで味方だと思っていた人たちから「お前らがレゲエの代表みたいに思われるのは迷惑なんだ」「もっとちゃんとレゲエをやってくれよ」みたいなバッシングを一気に食らって、たくさんの痛みを味わった。
 キツいこと、ツラいことに出合うたびに、僕は考えに考え、自分らしく行動し、全力で前に進んできた。考え抜いて動き続けた結果、ことあるごとに僕の人生は好転していった。
(P4から抜粋)

 順風満帆ではない人生を生き抜くなかで、昔からブレていない軸があります。その軸を思考法としてまとめたのが、『SHOCK EYEの強運思考』です。運は考え方で強くなる、と言うゆえんはここに。それを紐解いて、39の思考法として上梓されました。本書に、象徴的な文があります。

 起きたことを運でとらえるのではなく、僕は「目の前で起きたことは、起こるべくして起こったことだ」と考える。
(中略)
「身の回りで起きることは、すべて必要なことなんだ」
「自分はここにいるべくしているし、起こるべくして起こることが起きただけだ」
「そこには何かメッセージがあり、それを受け取るのが自分の役目なんだ」
(p19から抜粋)

 こう考えられる人がどれだけいるでしょうか。
・誰だって逃げたいときがある
・誰だって泣きたいときがある
・誰だっていやなことがある

 そんなときでも、冷静に受け止めて、常に考え、行動で結果を変えていく。たとえ、その結果が満足できないことでも、心の準備をきちんとしているのです。

 僕自身、どう転んだとしても、「自分は運がいい」と思えるような方法を実践してきた。
(中略)
 うまくいった場合だけでなく、うまくいかなかった場合のその後も細かい部分までイメージしてから行動する。たったこれだけだ。
 うまくいった場合は何の問題もない。その先にある望んだ未来に進んでいけばいい。うまくいかなかった場合は、「これも想定のうち」と考えて現実を受け止め、用意した2つ目のプラン通りに淡々と行動する。ちょっとくらいは「ツイてなかったな」と思うかもしれないけど後悔は引きずらない。
 僕はどちらかというと、うまくいかなかった場合のプランを重視する。そうすると、うまくいった場合には「やったね!」っていう喜びを強く感じられる。うまくいかなかったときも、ダメージは広がらないし安心していられる。心を穏やかに保っていられれば、マイナスからの出発にならずに済む。
 この思考法は、僕が湘南乃風でプロデビューを目指すときにも役立った。
(p31、32から抜粋)

「あー、運が強くなるってこういうことかも」、それがわかる1冊です。