限定公開というのは、実はすでにSNSでも先行しているところがあります。例えば、フェイスブックを使った「オンラインサロン」です。フェイスブックでは非公開のグループを作成できます。サロンに申し込んできたユーザーから会費を徴収し、このユーザーを非公開グループに参加させることで、会員だけがメッセージをやりとりできるようになっています。
オンラインサロンは、フェイスブックだけでなく、例えばDMMオンラインサロンやCAMPFIRE Community、Salon.JP といったプラットフォームがあり、堀江貴文氏、西野亮廣氏(キングコング)、それに小室哲哉氏や岡田斗司夫氏などのサロンが有名です。
このオンラインサロンは、クローズドなコミュニティで、多くは会費を支払うことで参加できます。サロン内で得た情報などは外部に公表することが禁じられており、そのために誹謗中傷といったリスクが抑えられています。主催者がカリスマ的な存在のためか、ビジネスとしても成功しているケースがたくさんあります。
クラブハウスではクローズドルームを開催することで、このオンラインサロン的なコミュニティを作ることも可能です。これまで、ズームを使っていた定例会や講演をクラブハウスのクローズドにて行い、参加費を徴収するのです。さらに、オンラインサロンの運営者の連絡を取り合う場としても機能します。
クラブハウスの「オープン」「ソーシャル」「クローズド」を使いこなせば、ビジネス利用に幅が見えてくるのではないでしょうか。
開発中のマネタイズ機能でビジネスの可能性がより広がる
クラブハウス自体もマネタイズする仕組みを作ろうという動きがあり、ユーザーにこのサービスをビジネスと結びつけてほしいと考えてもいるようです。
21年3月14日に、クラブハウスは「アクセラレータープログラム」(大企業がベンチャー、スタートアップ企業などに出資や支援を行うことで事業共創を目指すプログラムのこと)を立ち上げています。