(1)昼食は11~14時の間、夕食は20時までに終える

 この連載の新しい担当編集の方から「ダイエットをするなら、食事は何時までに終えるといいですか?」と質問されて「理想は19時、遅くとも20時まで」と答えたら、「会社勤めでそれができる人はあまりいないのでは」と、ZOOM越しでも引かれているのを感じました……。

 読者の皆さんも「そんなの無理!」と思われたかもしれません。実際、仕事次第では「本当に無理」な方もいます。そうした場合でも、昼食のために昼休みをとるのと同じ感覚で、「仕事が途中でも一旦区切りをつけて、夕食休憩を取ろう」くらいに考えてみてください。

 ただ、これには会社の理解や協力も必要です。オフィス勤務時であっても、在宅勤務時であっても、20時までに「食事」を理由に一休みすることが許されて、社員の心理的安全性も担保される環境づくりが進むと良いなと思います。

 また、夕食を20時までに終えるには、昼食も11時から14時くらいまでの間にはとるようにしましょう。それより早くて遅くても、肝心の夕食の時間が乱れやすくなりますし、昼食を抜いてしまうと、夕食のドカ食いにもつながります。

 理想をいえば、朝食も規則正しくとりたいもの。起床後1時間以内に朝食をとって、光もあびて、体内時計を整えることができれば、気分障害や睡眠障害などメンタル面の不調も改善されやすくなります。また、しっかり朝食をとって朝早い時間からパフォーマンスを上げることは、長時間労働の抑止にもなります。ダイエットとはタイムマネジメントそのもの。逆算思考も欠かせません。

(2)食事中は黙ってよく噛み、もっと味わって食べる

 飲食店での感染を防止するには、利用する際の私たちの振る舞いも大切です。人と会うことが限られているからこそ、会ったときには話したいこともたくさんあることでしょう。でも、まずは黙って一緒に味わって食べて、食後、マスクを着用してから時間を決めて会話を楽しむのはどうでしょうか。

 黙ってよく味わって食べるということは、よく噛んで食べられるいうこと。「噛む」ことのメリットは色々あります。たとえば、唾液には殺菌力があり、細菌が体に入ってくるのを防いでくれますが、その唾液はよく噛むことによってたくさん分泌されます。また、消化吸収が促進されるので、効率的に栄養をとることもできます。そして、よく噛んで食べることが習慣になれば、日常的な肥満防止にも役立ちます。

 噛むことがどんなに良いことでも、私たちは、日頃、時間的にも、コミュニケーション的にも、よく噛んで食事をすることが難しい状況におかれています。「黙って食べないといけない」と言われると不満に感じることもあるでしょう。でも、決してネガティブなことばかりではありません。今は、黙って食べることが推奨されている時期。普段以上に味わって食べることができる貴重な時でもあるのです。