戦略コンサル、シリコンバレーの起業家、MBAホルダー、世界のエリートの「新常識」とは?
答えは「Bullet Points(ブレットポイント)」と呼ばれる“箇条書き”によるコミュニケーション。
箇条書きは、英語や会計、そしてロジカルシンキングと同じくらい世界的に求められているスキル。「短く、魅力的に伝える」。それが箇条書きの強みだ。
箇条書きは、メール、プレゼン、企画書・報告書、議事録等、あらゆるビジネスシーンで大活躍する。『超・箇条書き』の著者、杉野氏にそのエッセンスを語ってもらう。
(本記事は2016年6月17日に公開された記事を再構成したものです)

「箇条書き」を見れば、その人の思考レベルがわかるPhoto: Adobe Stock

「伝え方」ひとつで、ここまで変わる。

 箇条書きは、英語や会計、そしてロジカルシンキングと同じくらい重要なスキルだ。では、そもそも箇条書きにはどのような機能があるのかを見てみよう。

 例えば、牛丼のアピール表現を箇条書きとベタ書きで比べてみる。下図を見てほしい。

「箇条書き」を見れば、その人の思考レベルがわかる

 どうだろう。

 一目瞭然で、ベタ書きのほうが情報量は多い。説明も丁寧だ。

 だが、情報量が多過ぎて、なかなか頭に入ってこない。最後まで読む気にならないし、つまらない。

 一方で、箇条書きはシンプルで、すぐ理解できる。言い換えれば、情報量が少ないため、処理するのが楽なのだ。

 ベタ書きを最後まで飽きずに読めた人は少ないだろう。しかし、箇条書きはほとんどの人が一瞬で、しかも最後まで読めたはずだ。

箇条書きには「読み手や聞き手の情報処理の負荷を減らす」という機能がある。

 結果として、伝えたいことを速く、そして正確に伝えることができる。

 そのため、そもそも関心をもっていなかった相手の心にも響きやすい。目を配ってもらう、あるいは耳を傾けてもらうということが起きる。その結果、人を動かすこともできるのだ。

 箇条書きは、人を動かすだけではなく、あなたの評価をも決める。「まさか」と思われる方もいるかもしれないが、事実だ。

 緊急な案件について、報告書やメールを上司に送るとする。あなたはどんなメールを送るだろう?