そこで、先述の固定価格買取制度によって太陽光発電が普及しました。買取価格の規定額は年々下落傾向にありますが、太陽光発電の設置コストも下がってきており、特に環境問題の解決策としてクリーンエネルギーである太陽光発電は今後も普及が進むだろうと考えられています。これはSDGsで示された目標にも合致します。

 もちろん夜は発電できませんので、太陽光発電システムと蓄電システムのセット販売が増えるのではないでしょうか。将来的には、電気の自給自足が可能になる時代がくるのかもしれません。

バイオマス発電も盛ん!

 日本では、バイオマスによる発電量も増えています。バイオマスとは、家畜排泄物やパルプ廃材、古紙などの「廃棄物系」、農作物や林地残材(建築用材などに利用できない残材)などの「未利用系」、糖質資源(サトウキビなど)や油脂資源(菜種など)やデンプン資源などの「資源作物」を指します。

 これらの利用は省エネ、エネルギーの地産地消を実現する有効な手段です。太陽光発電と同様に、2012年の固定価格買取制度の始まりによってバイオマス発電も拡大しました。

 これまでバイオマスについてはカーボンニュートラルであると認識されてきました。しかし、実際にはアブラヤシなどの燃料の生産・輸送などで化石燃料が使われるため、その際に温室効果ガスが排出することも考えられます。よってバイオマス発電が必ずしも環境負荷を小さくするとは限りません。

 そのため「バイオマス発電は固定価格買取制度の支援材料として不適切ではないか」という意見もあるようです。今後は、各地域で出た廃棄物を利用することが重要となってきます。

日本は世界3位の地熱資源量をもつが、、、

 日本列島は環太平洋造山帯に位置していることもあり、4つのプレートが集合して地震や火山が多い国です。こうした背景から、日本が保有する地熱資源量は、アメリカ、インドネシアに次いで世界3位を誇ります。しかし、わずか2%しか活用されていません。

 これは一般に、1960年代後半から環境庁(当時)の通達で、自然公園内の地熱は既存の発電所以外の開発を推進しないこと、当時は原子力発電を推進していたこと、また温泉事業者からの慎重論があることなどが背景にあります。このように地熱発電は開発が進まず、そして人材育成も進んでいない状況といえます。

(本稿は『経済は統計から学べ!』の一部を抜粋・編集して掲載しています)