「IQ130」の人材を採る方法

 仕事がデジタル化するにつれ、従来より採用はとても重要になった。

 デジタルの世界で頑張っていこうという人は、旧態依然の「大手企業」に行きたいと思っていない。

 自分自身の活躍の場を求め、当社のような企業にくる。

 だからこそ、私はその期待に応えたい。

 当社には、広告運用を専門的に行う職種がある。

 各広告媒体が独自に持つAIのアルゴリズムを読み解き、広告運用を「北の達人流」に最適化する。

 言うなれば「AIに指示を出す人」だ。

 AIのアルゴリズムを理解してアドテクノロジーをうまく活用すれば、ターゲットにピンポイントで訴求できるので、無駄な広告配信を極限まで抑えられる。

 この職種に向いているのが、数学的アルゴリズム(計算や問題を解くための一定の手順)に秀でた人だ。

 広告が配信されるアルゴリズムを理解しながら、そこに合わせてチューニングする。

 アルゴリズム分析が得意な人を採用する際、私は並んだ数字や図形から法則性を見出すIQ(知能指数)テストに注目した。

 データから法則を見つけてチューニングする仕事に似ていると考え、社内の広告運用担当者たちにやってもらうと、IQの平均が134だった。

 このレベルの人をどうしたら採用できるか。

 一般に、IQが20離れると、会話がかみ合わなくなるという。

 IQ130の人は一般人と会話が合わない。おそらくこれまでに生きにくさを感じていたことだろう。

 そこでおもいきって「IQ130の仲間がいますよ」と求人広告を出してみた。

 すると優秀な人が集まってきた。

 IQテストを行い、面接して採用した。

 このように、どの職種にどんな能力が必要かを考えたうえで、その能力がある人を採用する方法を考える。

 テストは自社開発することもあるし、外部のテストを活用することもある。