20万部のベストセラー待望のマンガ版『マンガ このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』が発売された。前作で「転職は悪」という風潮に一石を投じ、日本人の働き方を変えた北野唯我氏が、今回は「自分にはキャリアの武器が何もない」と思っている主人公の奈美(もうすぐ30歳)の悩みに答えを出す。「やりたいことがなければダメ」「S級人材以外は有利な転職は無理」など転職の常識が次々と覆される。この連載では、本書から特別に一部を抜粋して紹介する。

転職を相談すべきでないエージェントの「ヤバい口ぐせ」Photo: Adobe Stock

いいエージェント、
ダメなエージェントを見分ける方法

 転職エージェントのビジネスモデルが成功報酬型です。

「早く役員面接に進みましょう、先方があなたを必要としています」
「この求人は条件がいいから早く決めたほうがいい」

 選考を進めていく中で、もしもこんなふうに言われたとしたら、立ち止まり、次の五箇条に照らし合わせてください。

【いいエージェントの五箇条】
1 面接時、どこがよかったかだけでなく、入社するうえでの「懸念点」はどこかまでフィードバックしてくれる(こちらから「自分の懸念点はどこですか?」と聞くこと)

 面接のフィードバックは特に重要です。転職エージェントに、企業側の評価を聞いてもらってください。

 企業によって、人を評価する視点は大きく異なります。人を大事にしている会社なら、細かいところまでしっかり見て、誰にでも当てはまる褒め言葉ではなく、納得できる答えを返してくれるでしょう。よかったところだけでなく、入社に際して心配な点、懸念していることも尋ねるのがポイントです。企業と転職エージェントの本音が透けて見えてきます。

2 案件ベースでの「いい、悪い」ではなく、自分のキャリアにとってどういう価値があるかという視点でアドバイスをくれる

3 企業に、回答期限の延長や年収の交渉をしてくれる

4 「他にいい求人案件は、ないですか?」という質問に粘り強く付き合ってくれる
 転職エージェントが求職者のキャリアを考えてくれているのか、「売り物」と考えているのかを見極めます。「いい案件、悪い案件」というのが、エージェントにとっての「いい、悪い」(利益が見込める、見込めない)であっては困ります。

5 社長や役員、人事責任者との面接を自由にセットできる
 その転職エージェントが企業の内部に精通し、人事や役員に信頼されて採用活動を支援しているかどうかがわかります。

(※この記事は、『マンガ このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』からの抜粋です。)