残業続きで、終電族だった私が……
私の職業は税理士です。15年前に独立開業したのですが、当時の私の1日をまとめると次のようになります。
6時:眠い目をこすりながら、ゆっくり起床する
8時:慌てて自宅を出る
9時:始業ギリギリに事務所に到着
9時~:メール返信、部下からの相談や顧客対応、前日の残務処理に追われる
12時~:昼食もそこそこに、今日やりたかった仕事にようやく取りかかる
18時:定時に仕事が終わるはずもなく、残業開始
23時:終電に合わせ、事務所を出る
1時:手早く入浴をすませ、就寝。→午前6時に起床
「朝起きて、事務所に行って、仕事する」。まさしくこの繰り返しでした。
ほっと安らげる唯一の時間といえば、移動の電車内で爆睡することと、寝る前に思いっきり好きな物を食べること。慢性的に疲労感を抱え、肌も荒れ、毎日憂鬱な気分に苛まされていました。
そして次第に、顧客が私の忙しさの元凶であるかのごとく、被害者意識を感じるようになってしまいました。私の仕事ぶりにも苦情が寄せられ、長いつき合いの顧客も去ってしまう事態に。こんな自分を変えるのは容易ではありませんでした。
しかし今は、1人ですべての業務を行っているにもかかわらず、仕事は15時までに終わらせ、18時までの3時間を自分のためだけに使っています。
自己投資として勉強したり、セミナーに参加したりする一方で、趣味や休息の時間に充てることもあります。また、その自己投資が仕事の単価アップにもつながり、年収は倍増。しかも4年間維持し続けています。
仕事を短時間で終わらせる「4つのポイント」
ここからが本題です。残業続きで終電族だった私が、なぜ1日3時間の自由時間を得ることができたのか? ポイントを突き詰めると、次の4点になります。
(1)1日の「過ごし方」を見直す
→「残業してでも、いい仕事をしよう」というマインドを捨てる
(2)「仕事の段取り」を徹底する
→仕事を溜めず、「効率的に流す方法」を考える
(3)「仕事環境」を効率的にする
→「物を探す時間」をゼロにする
(4)「仕事のスピード」をアップさせる
→1秒でも早く手を動かす工夫をする
「それだけ?」と感じられた方も多いのではないでしょうか。
しかし、よく考えてみてください。
「時間をいくらでもかけていい」と思うから、効率化、つまり「ラクをする努力」を怠る。その結果、仕事が慢性的に溜まりがちになり、精神的な余裕がなくなる。そんな状態で、さまざまな仕事を同時進行するため、デスクまわりがどんどん汚くなり、書類の紛失や探し物で時間をとられる。結果、仕事のスピードがさらに落ちてしまう。
このようにすべてつながっているわけです。
当たり前のように見えるかもしれませんが、仕事の効率化・スピードアップは、この4点を意識するだけで、必ず実現できます。