ムリなく続けられる4週間プログラム

 本書は、私の試行錯誤の6年を凝縮したテクニック集とも言えます。そして目的は、みなさんに「自分だけの3時間」を作っていただくことです。

 しかしながら、残業が習慣化している状態から、いきなり3時間の自由時間を作る
のは難しいと言えます。

 そこで私は、「ムリなく」「習慣化できる」に焦点を当てた「4週間プログラム」を開発しました。私の6年間を、4週間という期間に凝縮したわけです。

 4週間という期間にしたのは、1週間ごとにテーマ(やるべきこと)を絞ったからです。ある日突然、「これをやろう! あれもやろう!」と意気込んで、詰め込みすぎても長続きはしません。特に、残業が習慣化していたり、常に目がまわるような忙しさに追われている人にとってはなおさらではないでしょうか。

 プログラムの詳細は後ほどお伝えしますが、最初は本当に簡単なことから始めます。

「10分でもいいから早く出社する」「短時間で深く眠り、疲れを取る」など、生活リズムの改善から入ります。最も恐ろしいのは、残業や長時間労働の「習慣化」であり、それを当然のこととしている「考え方」なのです。日々の生活習慣を改善することで、少しずつ「考え方」も変わっていきます。

 次に「やってもやっても仕事が終わらない&常に仕事に追われている」の最大の原因である、『仕事の渋滞』の解消に努めます。ポイントは「スケジューリング」と「仕事の流れをスムーズにする」、この2点です。

 この2つができたところで、仕事の効率化とスピードアップに本格的に着手します。具体的には、「仕事環境の効率化」と「仕事のスピードアップにつながるテクニックのマスター」です。

人生をもっと楽しもう!

 あなたの毎日に自由な3時間が加わったら、どうなるでしょうか? 想像してみてください。まず、毎日の仕事に余裕ができるでしょう。そして職場の人にも顧客にも笑顔で接することができ、仕事が好きになるはずです。私がまさにそうでした。

 空いた時間は、さらに仕事に費やすこともできますし、プライベートの時間を充実させることもできます。美味しい食事を楽しんだり、映画を見たり、買い物をしたりと、「時間があればやろう」と思っていたことが、なんでもできるようになります。

 時間が、あなたに多くの自由と選択肢を与えてくれるようになるのです

 ではさっそく、「4週間プログラム」を始めていきましょう。次ページより、プログラムの概要を説明いたします。

 1週目は「1日のリズムを整える」です。仕事術や整理術はあくまで手段。本当に大切なのは、あなた自身の意識であり、日々の生活リズムなのです。

「残業が習慣化している」「朝はギリギリまで寝て、夜は午前様……」という方は1日の生活リズムを少しずつ変えていきましょう。

 ポイントは、「朝時間の有効活用」と「短時間集中の習慣化」。

 ほんのちょっとしたコツ、考え方で、1日をよいリズムで過ごすことができる
ようになります。無理せず、少しずつ始めていきましょう。

 2週目は「仕事の渋滞をなくす」です。

 仕事が思いどおりに進まない最大の原因は、「仕事の渋滞」にあります。

「仕事の渋滞」とは、「仕事の量」と「仕事の速さ」をコントロールできていない、という状態を指します。

 まずはあなたの「仕事の渋滞度」をチェックします。5つのチェック項目のうち、いくつ当てはまるでしょうか?

 その後、「仕事の渋滞」を解消すべく、スケジューリング方法と、仕事の流れをスムーズにする方法をマスターしていただきます。

 3週目は「仕事環境を効率的にする」です。ここから本格的に仕事の効率化とスピードアップの方法論をお伝えします。

「仕事の渋滞をなくす」だけでは、1日に3時間もの時間を生み出すことはできません。とはいえ、「仕事を効率化しよう、スピードアップしよう」といわれても、何から手をつけるべきかわからないのではないでしょうか。

 そこで3週目は、仕事の効率化とスピードアップの土台となる「効率的な仕事環境の作り方」に焦点を合わせます。

 4週目は「仕事をスピードアップさせる」です。これまでの準備を活かし、仕事のスピードを上げる具体的な方法をマスターしていただきます。あなたがめんどくさい、時間がかかると感じているものは、必ず速く、そして効率化できます。

 以上が「4週間プログラム」の概要です。まずは肩の力を抜いて、ラクに考えてください。繰り返しになりますが、「あれもこれも!」と一気にやらないことがポイントです。1週目から4週目の中で「やってみよう」と感じたものから、1つずつ試していってください

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