「争族回避」チェック項目(4)
不動産などの分割できない財産の分け方

 不動産や物などの資産は、金銭と違って分割することができない。事前にどのように配分するのかを相談しておくことが必要不可欠だ。

 また、後々もめないように、被相続人の希望を確認しておくことも大事である。特に被相続人が家や土地、会社などを所有している場合はそうだ。被相続人が亡くなった後にそれらを残しておいてほしいのか、売ってしまってよいのか、誰に継いでほしいのかなど、事前に被相続人の意向を明確にしておくことで、もめ事を回避しやすくなる。

「争族回避」チェック項目(5)
介護者や同居者など寄与分についても明確化

 他によくある相続トラブルとして、「生前は私が世話していたのだから」と遺族が「寄与分」を求めるケースがある。そのため、現在は被相続人が介護を要さない状態であっても、被相続人に何かあったときは誰が面倒を見るか、その寄与分はどのように評価するかについて、事前に決めておくともめるリスクを抑えられる。

 また、「金銭管理を任された同居者が、生前に被相続人の貯金を使い込んでしまっていた」という話を聞くことがある。そのようなことを防ぐためにも、早めに専門家を介してきちんと財産目録を作成しておきたいものだ。

被相続人の存命中に
相談できる専門家を選定しておく

 被相続人の存命中に、弁護士などの相談できる専門家を選定しておくことも重要だ。被相続人の死亡時にスムーズに手続きを進めることができる。