たべっ子どうぶつを
若者世代に訴求する売り場展開

 聞けば、キャラクターのグッズ化に関しては、ギンビスは製造・販売を行っていないという。どのように商品と関わっているのだろうか。

「当社では、販売元から商品化の打診をいただいてキャラクターの権利をお貸しするライセンス事業を行っています。ただ、先方に丸投げせずに、かなりこだわってグッズの監修をしています。グッズの販路についても、ヴィレッジヴァンガードのような雑貨店やカプセルトイマシン、ゲームセンターに設置するUFOキャッチャーの景品など、若い人が多く利用する場所で展開するようにしています」

 グッズ発売以降、SNSにはたべっ子のグッズを撮った写真が多く投稿され、ターゲット層へのアプローチに手応えを感じている、と坂井氏。

圧倒的に人気なのはらいおんくん「圧倒的に人気なのはらいおんくんです。誕生から40年以上たってこんなに注目されるとは、当時の社員は予想もしていなかったと思います(笑)」(坂井氏)(撮影:清談社)

「特にカプセルトイは全種類並べてSNSに写真を投稿したい、というニーズがとても高かったです。ポーチなどの雑貨類は女性に人気があるのですが、カプセルトイは男性にも響いていた印象です。たべっ子どうぶつのキャラクターたちが“集合体”として認識されていることがよくわかりました。その一方で『かばさんのグッズをもっと出してほしい』『うさぎさんのグッズを増やして』など、キャラクター別にグッズ化の要望が届くので、キャラごとにもファンがいるようです」

 グッズ化したことでキャラそれぞれに人気が分かれていることがわかり、商品展開にも影響を与えているという。さらにお菓子のたべっ子を“ついで買い”するケースも多く、グッズとお菓子の両輪で売り上げを伸ばしているという。

 しかし、カプセルトイの発売前にはグッズ化に苦心した点も。