Chromebookを推進するグーグルの功罪

 AWS、Microsoft Azureに続くシェア3番目のパブリッククラウドサービスであるGoogle Cloudを擁するグーグルも、WebベースOSであるChrome OSと、専用機のChromebookを展開している。

 Chromebookは、主力の低価格帯製品(その分、機能や性能もそれなり)が予算の限られた教育機関にアピールし、キーボード付きのノートPCスタイルの製品が主体(一部、タブレット型やデスクトップモデルもある)で、タブレットのように新たな使い方を学んだり考案したりする必要がないこともあって、現場の教師に受け入れられやすかった。その結果シェアを伸ばし、2020年には四半期ごとの販売台数でMacintoshを上回るところまできた。

 グーグルがChromebookの主な市場としてビジネスではなく教育分野を選んだのは、単純に言えば、LinuxベースのChrome OSではマイクロソフトのオフィススイート(オフィス業務に必要なソフトウエアのセット)や業務用のWindowsアプリが動かないことや、コストダウンによる限定的な仕様では重い処理に向かないためといえる。しかし、グーグル版のWebベースオフィススイートのGoogle DocsやChromeアプリ、Chrome OS上で動くAndroidアプリなどを利用すれば、基本的な文書やスプレッドシートの作成や、Webブラウズ、メールチェック、テストなどを一通りこなすことができるので、予算との兼ね合いから、それで十分と考える学校などに導入が進んだ。

 そして、OSのアップデートやセキュリティーの問題は教育機関でも企業と同様に存在することから、機器やシステムの管理に伴う煩雑さを低減できる点も評価されたといえる。