仕事では価値を生み出すことが大切です。しかし、こういった同調圧力の強いチームでは、事業価値とは関係なく「他社もやっているから」「世の中で流行っているから」と言い訳を作るような仕事ばかりが、分析もないまま重視されるようになり、失敗に終わる確率が高まります。
ところで、こういうチームで一番元気があるのは当の阻害されている人物のほうで、他のメンバーのほうが全く元気がなさそうに働いている、というのもよくあることです。やはりイキイキと働くために大切なのは「仕事にやりがいがあるか」「事業を成功させたいと本気で考えられるか」という点なのではないかと感じます。
チームメンバーに元気がないときの
処方箋は「雑談」にあり
会社や組織、チームのメンバーに元気がないとき、リーダーはどう対処すればよいのでしょうか。まず大前提として、リーダーはチームメンバーの元気がないことに気づくことができなければいけません。
1on1ミーティング(部下と上司が1対1で定期的に行う個人面談)などは、そういうことに気づける良い機会なのですが、今でも実施していない企業が日本ではほとんどですし、1on1を採用していても、形式的な実施にとどまっている企業も多いです。そうなると、部下の元気のなさに、なかなか気づけないということもあるでしょう。
また、上司が1on1で何を話したらよいのか分からないということも、ままあります。1on1は、評価面談ではありません。四半期に1度、半年に1度といったペースで行われる評価面談とは異なり、1on1は月1回、週1回といった短い頻度で、部下の悩みや現状を把握して、モチベーションを上げ、成長をサポートするために行う面談です。しかし、業務の手順などの話に終始してしまい、結局、部下が今抱える課題に気づけないままミーティングを終わるリーダーも少なくないと思われます。