尾原 それはすごく大事なことで、実は『プロセスエコノミー』の感想で一番シェアされたのが、本の中で引用した「ハイネケンのCM」なんです。

「プロセスエコノミー」の時代になってくると、いろんな人とつながることが大事ですよね。じゃあ、違う人とつながったらどうなるのか?

 CMのネタバレになるんですが、「共同作業をしたあとに、お互いの価値観が違うとわかっても、つながることができる」と。

 何かを一緒にするところから仲間が生まれる。言葉に頼らずゲームで仲間が作れる、「α世代」がきているということですよね。

入山 あ、もう「α世代」という話になっているんですね。

尾原 そうなんです。α世代は生まれた瞬間からネットにつながっている世代です。

 僕らの世代が初めて出会った他人は、公園の砂場で遊んでいたら知らない子どもに砂山を潰されて、「他人がいる!!」みたいな衝撃でした。

 α世代の場合は、Nintendo Switchの「Minecraft」とかで出会うんですよ。社会で他人に出会うのもネットから始まる世代が、α世代です。

入山 おもしろい。

尾原 言葉を超えて一緒にゲームをして仲間になって、あとから言語がついてくる。子どもにとってはツラい経験もあるかもしれないけど、すごくハッピーなことだと思いますね。

入山 そうなんですよ。結果、いい経験をしているなと思います。