GAFAM以外にも活躍の機会はある

 もちろん、デジタル時代に固有の現象としてGAFAMのような少数のプラットフォーマーという、他者の追随を寄せ付けぬ巨大企業が誕生したことは否めませんが、そのプラットフォーム上では多数のプレイヤーが乱立する構図が進行しています。

 もともと「鶏口牛後」という言葉は、中国の戦国時代に書かれた『史記・蘇秦列伝』中の「鶏口となるも牛後となるなかれ」という言葉が省略されたものといわれています。

 私たちはこの言葉を学校の授業等で習ったかも知れませんが、少なくともこれまでの日本社会における価値観は、これとは真逆だったのではないでしょうか?

 もし「一流大企業や役所の勤め人」と「商店主等の個人事業主」のうちどちらが「将来なりたい職業か?」と中高生に聞けば、あるいは「親が子どもにならせたい職業か?」と問われれば、恐らく(自分の事業の後を継がせたい人を除けば)多数派は前者であったでしょう。

 ところが、数年前に「子どもがなりたい職業」の筆頭にYouTuberが登場し、物議をかもしたことに象徴されるように、これまでの価値観は崩れつつあります。