岸田政権が試される経済対策作り
賃上げ政策、成果を出せるか
総選挙が終わり岸田文雄政権が初めて取りまとめる大型経済対策に注目が集まる。
公明党が強く求める18歳以下の子どもや若者への一律10万円給付は年内をめどに現金5万円、来年春までに使途を限定した5万円相当のクーポンを支給することで自民、公明両党大筋合意したようだ。
今後は対象とする世帯の年収などが焦点だが、筆者は給付金よりも、岸田首相が自民党総裁選や総選挙で訴えていた分配政策の実現に期待する。
分配政策の軸として考えられているのが、賃上げをした企業の法人税を軽減する「所得拡大促進税制」の強化だが、効果を上げるには課題が多い。
それで賃上げが進みそうになければ、「2の矢」「3の矢」を続けて放てばよい。鍵になるのは中小企業の成長戦略だ。