質問2:「モノが増えてあなたが今、一番困っていることは?」

(1)作業する場所がなくなった
(2)出ていくよりモノより増えていくモノの方が多い
(3)自分は困っていないが、家族からの風当たりが強い

 質問1で見えてきた課題をさらに深掘りすると、具体的な片づけの手段が見えてきます。

●作業する場所がなくなった場合
 手芸やレゴなどの創作作業、フィギュアなどのディスプレー、マンガを気ままに手に取って読む…。スペースが窮屈になったがために、これらを楽しむこと自体が難しくなってしまっては、本末転倒ですよね。

 部屋を居心地の良いアトリエにしたいなら、この機会に「作業スペース」と「保管スペース」をきっちり分けましょう。必要な作業スペースをゆったり取り、保管スペースは、天井までの壁面いっぱいを利用したラックなどを入れることで収納効率をできるだけ上げます。メリハリが大事です。

●出ていくモノより増えていくモノの方が多い
 出ていくモノをスムーズに送り出すために、在庫が把握できる状態であることは必須です。

「コロナ禍で、リアルなイベントが激減し、アイドルグッズをファン同士で交換する機会がなくなってしまった。手元に『交換予定』のアイテムがたまる一方です」。そういった嘆きを整理収納の現場でもお聞きしました。

 もしも「作業スペース」や「居場所としてのスペース」が不要なら、極端な話、部屋を倉庫のようにアレンジすることも可能です。予備の部屋を使って、両サイドの壁面と部屋の真ん中に、つっぱり型のラックを並べて入れれば、頼もしい「在庫管理スペース」になります。居室としての温もりはなくなりますが、割り切ってそういう使い方をすることも可能です。

●自分は困っていないが、家族からの風当たりが強い場合
 大量のコレクションに圧倒されるお住まいは、私も実際に何度か拝見したことがあります。あなた自身は気にならなかったとしても、家族のストレス度が高いなら要注意です。家の居心地、使い勝手は家族関係を左右します。

 スペースはいくらあっても足りないので、できるだけ効率よく保存していく工夫が必須です。それとともに、「使う」だったモノが、情熱が冷めて「なんとなくキープ」に成り下がっている中途半端なモノには、見切りをつける覚悟も必要でしょう。