もう一つの共通点が、中年層にもなじみ深い定番ゲームシリーズの世界をベースにしているという点。ポケモンとドラクエはそれぞれ非常に長い歴史を誇り、現在30〜40代の人も子どもの頃からプレイしてきたシリーズです。そのためドラクエウォークもポケモンGOと同様に、30〜40代のユーザー獲得に成功していると考えられます。

位置ゲー市場は開拓途上?
「ハリポタ」はサービス終了へ

 ポケモンGOやドラクエウォークが大成功したこともあり、他の位置ゲーもいくつか登場しています。中でも代表的なものの一つが世界的に大ヒットした児童文学・映画のハリー・ポッターシリーズの世界を題材にした「ハリー・ポッター:魔法同盟」です。

 こちらのタイトルはリリース直後は話題を呼びましたが、残念ながらポケモンGOやドラクエウォークほどのヒットにはつながりませんでした。そして11月2日には同ゲームのサービス終了が発表されました。12月6日にはゲームの新規インストールができなくなり、22年1月31日にサービスが終了。以後はプレイできなくなります。

 日本でも、ドラクエウォークの開発を担当したコロプラが「ユージェネ」という位置ゲーの要素を持ったオリジナルタイトルをリリースしています(今年4月からテスト運用、7月に正式リリース)。こちらも大規模なプロモーションを行ったにもかかわらず、ポケモンGOやドラクエウォークほどのユーザーの支持を集めるには至っていません。

 このように、ポケモンGOやドラクエウォークの大ヒットによって位置ゲーというジャンルの認知度は高まりましたが、まだまだ新しい市場を切り開いたとまでは言えないのが現状のようです。

 一方で、一部では「ポケモンGOの二番煎じ」という声も聞かれたドラクエウォークが大ヒットしたこともあり、十分な可能性を秘めたカテゴリーとして今後も注目すべきでしょう。