「今の会社で働き続けていいのかな?」「でも、転職するのは怖いな……」。働き方が大きく変わるなか、そんな悩みを抱える人は多いだろう。高卒から、30歳で年収1000万円超という驚きの経歴をもつ山下良輔さんは、そんな「転職迷子」たちから圧倒的な支持を得ている。山下さんは出版した初の著書『転職が僕らを助けてくれる――新卒で入れなかったあの会社に入社する方法』で、自らの転職経験を全て公開している。
その戦略は「外資系やコンサル業界は、学歴エリートでなくても入れる」「職歴に一貫性はなくてもいい」など、これまでの「転職の常識」を塗り替えるものばかりだ。どうしたら人生を変える転職ができるのか、どうしたらいい会社選びができるのか。この連載では本書より一部を特別に公開する。

頭がいい人と悪い人「転職活動」に対する考え方の差Photo: Adobe Stock

 転職活動が初めての人も、もう何回かしているよという人もいると思いますが、最初に僕らの武器「わらしべ転職」の全体像を説明しておきます。

 戦略は「会社選び」「書類選考・面接」「転職エージェント」「実績づくり」「身だしなみ」の全部で5つ。

<転職活動>
戦略①【会社選び】適職を探すより「波」に乗れ
戦略②【書類選考・面接】成果より「思考のプロセス」を語れ
戦略③【転職エージェント】人生相談するより「情報」を聞き出せ
<転職準備>
戦略④【実績づくり】出世のためより「転職を前提」に働け
戦略⑤【身だしなみ】生まれつきの容姿より圧倒的な「清潔感」

 注目して欲しいのが、「転職活動」と「転職準備」の2部構成になっている点です。

 通常の転職活動は、「そろそろ会社辞めようかな……」と考え始めたときからスタートして、「会社選び」→「書類選考・面接」→「内定」→「退職」のステップを踏みます。退職までの期間を考えると、だいたい3~6ヵ月くらいで行うのが一般的な流れです。そして9割の人が、転職を意識するときにこの「転職活動」にだけ目を向けてしまっているのが現状です。

 ただ、こうした「一時的に転職活動をする」というやり方では、「職を変える」ことはできたとしても、わらしべ転職で目指す「新卒で入れなかったあの会社に入社する」というゴールは達成できないと僕は思います。

 もし、転職という武器を使って本気で納得できる人生を生きたいと思っているならば、「転職活動」しか見えていない視野の狭さを矯正することが重要です。

・転職活動
・転職準備

 この2つを、影響し合う両輪として考えてください。

「転職活動」だけがうまくなっても、あまり意味がありません。日々の仕事のやり方が、そのまま僕らの「実績」として積み上がるからです。そのためには、転職活動中ではない時期にも「転職準備」を意識することが重要なのです。