Have a clear study goal.
ポイント1「目的意識を持って勉強する」

吉田麻也・サッカー日本代表キャプテン吉田麻也(よしだ・まや)
1988年8月24日生まれ、長崎県出身。セリエA・UCサンプドリア所属。日本代表キャプテン。オリンピックに3度選出され(2008年、2012年、2021年)、オリンピックサッカー史上最多記録タイである計13試合に出場。現在、世界でも認められている日本人サッカー選手の1人。 写真提供:Maya Yoshida

 若い頃から世界を視野に入れていた麻也さんが、本気で英語に取り組み始めたのは高校生の時でした。

「将来は世界を舞台にサッカーをやりたい」という想いから「英語力が必要だ」と考え、中学校や高校では「ほかの授業は寝ていても(笑)、英語の授業は真剣に聞いていた」と言います。

 こうして学校の授業で学んだ、単語や定型文などのいわゆる「知識として蓄えた英語」は、その後、初めて海外で暮らす際の「下地」となりました。

 学校の授業とサッカーの練習の両立が忙しく、英語学習の時間がなかなか取れないことも多かったそうです。その場合は、夜、寝る前にエリック・クラプトンやマルーン5などの洋楽を聴くことで、できる範囲で英語にふれるようにしていたというお話も印象的でした。

「世界を舞台にサッカーをやりたい」「そのためには英語力が必要だ」という明確な目的意識があったからこそ、与えられた状況の中で自分にできる最大限の努力を続けることが可能になったのだと思います。そして、学校の授業で学んだことが「下地」になったと感じるほどの英語力を培うことができたのでしょう。

「英語を学びたい」というかたから相談を受けて話を聞いていると、「英語を学ぶこと」自体が目的となってしまっている人が多い印象です。しかし英語を学ぶ上で大切なことは、「英語を使って何をしたいのか」という目的を明確にすることです。それが英語学習を続けるモチベーションへとつながっていきます。

 また、高すぎる理想を掲げ、自分のライフスタイルに合わない無理な学習プランを立ててしまうために、英語学習が続かず、結局、挫折してしまうケースも多く見られます。

 英語を学ぶには、麻也さんのようにまずは目的を明確にした上で、今の自分にできる最大限のことは何かを考え、現実的な学習法を選択しましょう。