大みそかから元日にかけての大雪では、新千歳空港発着の航空機230便が欠航。札幌と空港を結ぶ快速「エアポート」も160本が運休となった。その後も1月11日から13日、19日から21日にかけても各地で大雪となり、各交通機関に遅れや運休が生じた。

 雪国の大雪と比較するのは気が引けるが、1月6日は首都圏で4年ぶりの大雪警報が発令され、東京都心で10センチ、横浜市で8センチ、千葉市で7センチを記録。前日夜まで雪は降らないか、降ってもわずかとみられていただけに予想外の大雪であった。

 この影響で羽田空港発着の航空機が100便以上欠航し、JRや私鉄各線でダイヤが乱れたほか、日暮里・舎人ライナーは午後5時半頃から8時半頃まで全線で運転を見合わせた。

 昨年10月に発生した最大震度5強の地震で運行不能に陥るなど災難続きの日暮里・舎人ライナーだが、運転見合わせの理由について東京都交通局に聞いてみると、勾配が大きい区間に凍結防止用ロードヒーターの設置、車両に除雪用ブラシを装着、車両から走行中に凍結防止剤の散布など雪対策を行っているが、想定を超えた雪で運転を見合わせざるを得なかったとのことだ。

関東では過去に
46センチの積雪も

 鉄道は長年、雪と戦ってきた。

 例えば1883年2月8日、東京で大雪が降り46センチの積雪を記録する事態となった。これは現在まで破られていないレコードである。この時、関東で開通している鉄道は官設鉄道新橋~横浜間だけであり、翌日の新聞は汽車が朝から止まったと伝えている。

 1880年に北海道で最初の鉄道が開業しているので、鉄道が雪で止まった事例はそれ以前にもあったはずだが、少なくとも東京では初の雪による運転見合わせだったのではないだろうか。