ワーカホリック集団の中にいれば、ワーカホリックになりますし、ストレスを溜め込む集団で働けば、自然とストレスを溜め込む生活になります。こうした環境の中にいて、ギリギリまで何もしなければ病気になります。

 ストレスは、うつらないものとされてきたのが間違いであったことは、心療内科の患者数が毎年増えていくのを見ていても解ります。ストレスが感染するものであるという考え方を、社会に認知させていくことが必要でしょう。

 間接喫煙と同じように、ストレスの連鎖感染です。自分が吸っていれば他人に迷惑をかけるたばこと同じように、自分がストレスをコントロールせずに溜めていれば、他人に迷惑をかけることを自覚するべきでしょう。

 ストレスコントロールをしなかったおかげで倒れてしまった人の隣で働いていた人が、倒れた人の分の負担を抱え込み、次に倒れるという連鎖感染も、もっと考慮するべきです。自分の性格が自主的に予防しない性格だと思ったら、なおのことストレスコントロールを身につけておくべきでしょう。性格とは無関係にできる対処方法の技術を身についておいて、やってみるべきでしょう。

ストレスを跳ね返せる性格はあるの?

 「競争社会を生き抜くためのストレスコントロール」という講演をすると、必ずといっていいほど出る質問が、「どんなストレスも跳ね返せる性格になる方法を教えてください」です。

 これに対する答えは、「挫折を克服した経験を積むこと」です。自分にとって辛かったことをどう乗り越えてきたかを個人が知っているかどうかです。ストレスコントロールに使う3つの力をどう使って過去を乗り越えてきたか、その経験が多い人ほど、新しいストレスにも対応できるのです。

 「流れ族タイプ」と呼ばれ、すぐ仕事を辞めてしまうグループがいますが、ほとんどの方が挫折を克服した経験を持っていないのが特徴です。自分がどのくらいのストレスなら跳ね返せるかの経験がないので、怖くて仕方がないのです。だから少し辛くなると「やってく自信ないんで…」と仕事を辞めてしまう。これでは、いつまでもストレスを跳ね返す性格を作りだすことはできません。