そもそも必要な方は少ない

 ここまで聞いて「故人の確定申告が必要」さらに「期限はたった4か月しかない」と焦ってしまう方も多いかと思います。しかしご安心ください。

 実は準確定申告は必要がないか、もしくは申告したとしても税金が返ってくるケースがほとんどです。

 最も多くの人が当てはまるケースとして、「生前に得ていた収入は年金だけだった人」の場合を考えていきましょう。そもそも、「①年金収入400万円以下、②その他の所得20万円以下」という2つの条件を満たす人であれば、準確定申告は任意です。

 確定申告をして税金を返してもらう手続のことを「還付申告」といいます。還付申告は通常の確定申告書を使い、作成の手順等も同じですが、還付金の振込口座を記載するのを忘れないようにしましょう。

 還付申告の期限は、亡くなった年の翌年1月1日から5年間になりますので、ゆっくり準備することができます。

ふるさと納税や医療費控除は?

 年金には少額ですが源泉徴収されている所得税がありますので、医療費控除などの制度を使って確定申告をすれば、その分の還付を受けられる可能性があります。申告書を作成する手間と、還付される金額の見合いで申告するかどうかを検討しましょう。
※生前中にふるさと納税をしていた場合には、準確定申告で控除を受けることが可能です。

 また、株式や投資信託で運用をしていた方も、配当金について源泉徴収されていた所得税が還付される可能性がありますので、そういった方は積極的に還付申告をするべきか検討しましょう。なお、還付金を受け取った場合には、その還付金は相続税の課税対象になりますので、申告漏れにはお気をつけください。