「35歳」は女の格差の分かれ道?
50代単身女性は3人に1人が貧困

 物事には、何事につけ光と影がある。当然、単身世帯が増えることでいい面もある。例えば、単身者は同居人と光熱費などを共有しないため、一人当たりの消費支出額が大きくなりやすい。結果的に、単身世帯の増加が消費の拡大につながり、経済成長面でプラスに働く――という見方もある。

 ただ一方で、困った問題が起きる可能性もある。そのひとつが「貧困シングル」の増加だ。

 下の図は、年齢別に見た「貧困者(※)」の割合だ。

2030年、「貧困男子」が社会問題に!?<br />“ひとり暮らし”急増で貧困リスクが上がる理由みずほ情報総研 作成

※貧困者:世帯所得を世帯人数で調整した1人当たりの可処分所得(収入から社会保険料や税金、ローンの支払いなどを差し引いて、自由につかえるお金)について、全国中央値の半分以下で暮らす人。なお、2007年の政府統計では、貧困の基準となる一人当たりの可処分所得額は、年間124万円。

 実線は単身男性と単身女性、点線は男性全体と女性全体における単身世帯の割合を示している。単身女性は35歳を過ぎると、女性全体と比べて貧困者の割合が上がっていくのがわかるよね。さらに50代に突入すると30%を超える水準に。年齢を経るにしたがって、女性全体との割合の差は開いていく。

 とはいえ、単身女性の貧困問題は何も今に始まったことじゃないんだ。

 昔から、未婚女性や離婚した女性の中には、パート・アルバイトなどで働く人もいた。少ない稼ぎで子どもを育てる女性もいた。それなのに、貧困問題としてあまり取り上げられてこなかったのは、「パート・アルバイトで働くのは夫の稼ぎで食べていける主婦」という見方が強かったせいだろう。