仕事や人間関係…しんどいことが多い、という人にぜひ読んでもらいたいのが、「メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術」(わび著)だ。読者からは「救われた」「久しぶりに響いた本」などの感想が寄せられている。著者のわび氏は元幹部自衛官としてエリート街道をひた走っていたが、上司のパワハラと早朝深夜の激務が重なりメンタルダウン。復職を果たした後、「出世ばかりが人生ではない」「人に認められるためではなく、もっと楽しく生きたい」と思い、転職。現在は外資系企業の社員として活躍している。自衛隊などの社会人経験で身につけた仕事術、メンタルコントロール術についてツイートした内容が人気を集め、Twitterを開始して2年半でフォロワーは13万人を突破、10万超えいいねを連発し、ネットメディアにもたびたび取り上げられている。仕事・人間関係で生き抜く知恵が詰まった本書の発売を記念し、わび氏と同じく元自衛官で『陸上自衛隊ますらお日記』(KADOKAWA)著者・Twitterフォロワー17万人のぱやぱやくんと特別対談を実施。自衛隊式・体内時計を整えるための方法について語り合ってもらった。(取材・構成/川代紗生)
自衛隊生活で、「正確すぎる体内時計」が完成
──自衛隊の方は、規則正しい生活を送っているイメージがあります。生活リズムを整えるためのおすすめの方法などがあればぜひ教えてください!
ぱやぱやくん:よくYouTubeで「自衛官に起床ラッパを聞かせてみた!」という動画がありますが、自衛官は放送機材に電源を入れる「プッ……」という音で目覚めますよね。
わび:そうそう。起床ラッパを聞く前にパッと目が覚める。私は最後の方はもう、「プッ……」の音が鳴る前の5時57分に目が覚める体になっていました。
ぱやぱやくん:わかります。「あと10秒で鳴るな……」とか、もはや「プッ……」の音を待つ境地に至りますよね(笑)。
──すごすぎます(笑)。
ぱやぱやくん:たぶん、体内時計が完成していたんでしょうね。私はもともと朝に弱く、毎日8時間は寝たいロングスリーパータイプです。
それでも防衛大学校時代、毎日同じ生活をしていたら徐々に体内時計は整っていったので、一般の人でも、自衛隊の習慣づくりは参考になるかもしれません。
航空業界で働く危機管理屋。
某国立大学卒業後、陸上自衛隊幹部候補生学校に入隊。高射特科大隊で小隊長になり、その後、師団司令部や方面総監部で勤務。入隊後10年間は順風満帆だったが、早朝から深夜までの激務と上司によるパワハラが重なり、メンタルダウン。第一線からの異動を経て、「出世ばかりが人生ではない」「人に認められるためではなく、もっと楽しく生きたい」と思い、市役所に転職。激務だった自衛隊時代に比べると天国のような場所だったが、自らの成長の機会を得るため、転職後1年半で航空業界にキャリアチェンジ。給料は市役所時代の倍に跳ね上がった。自衛隊などの社会人経験で身につけたメンタルコントロール術、仕事や人間関係に対する向き合い方などを中心にツイッターで発信を開始。普通の会社員にもかかわらず、開始して2年でフォロワー数が8万人を突破。ツイートはネットニュースなどにも取り上げられ、人気を博している。2022年4月現在、Twitterフォロワーは13万人。『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』が初の著書。Twitter:@Japanese_hare(イラスト:死後くん)
防衛大学校を卒業し、陸上自衛隊幹部として勤務をしていたが退職後にのら犬になった男。文章を書く事が好き。俗にいう「意識低い系」。自分が主役になるのが嫌い。ミリタリーよりも可愛いものが好き。名前の由来は幹部候補生学校でよく言われた「お前らはいつもぱやぱやして!」という叱咤激励に由来する。2022年4月現在、Twitterフォロワーは17万人。『陸上自衛隊ますらお日記』(KADOKAWA)が初の著書。Twitter:@paya_paya_kun(イラスト:原田みどり)