ドーパミンが分泌されると脳の報酬系が活性化し、幸福感やモチベーションが生まれやすくなる。セロトニンは精神を安定させる働きを持つホルモンだ。ドーパミンやセロトニンが適正に分泌されることで、脳のコンディションが整ってくる。

 ドーパミンの分泌は、適度な有酸素運動で促される。ウォーキングやジョギング、水泳、エアロビクスなどは代表的な有酸素運動だ。有酸素運動の中でも、屋外で行うウォーキングやジョギングはメリットが大きい。

 というのも、セロトニンは日光を浴びることでも分泌が促されるからだ。ドーパミンとセロトニンの分泌を促したい場合、朝や日中にウォーキングやジョギングをしてみてはいかがだろう。

多忙な人が取り入れるべき
ストレッチと食習慣

 運動の時間を確保するのが難しい人もいるだろう。その場合はオフィスでもできる簡単な有酸素運動がお勧めだ。仕事の合間を縫って、ストレッチやラジオ体操、筋トレを取り入れてみてほしい。

 ストレッチに期待されるのは、凝り固まっている筋肉をほぐす効果だ。筋肉がほぐれると、筋肉に圧迫されていた血管の負担が和らぎ、血行が改善する。同様に血行促進効果があるのがラジオ体操や筋トレだ。ラジオ体操や筋トレには、ドーパミンやセロトニンの分泌も期待できる。

 運動のほか、ドーパミンとセロトニンの分泌は食事でも促すことができる。肉や魚、大豆などに豊富に含まれる必須アミノ酸には、ドーパミンの分泌促進効果が期待される。セロトニンの材料となるトリプトファンは、大豆製品や乳製品、バナナなどから摂取するのがお勧めだ。

 ビジネスパーソンの学びを高速化する学習法「FAST」は、脳と体のコンディションを整えることが欠かせない。有酸素運動を習慣化しつつ、FASTを実践してみてはいかがだろう。

【参考書籍】

『シリコンバレー式超ライフハック』(デイヴ・アスプリー著、ダイヤモンド社)