自分に合っている仕事の探し方とは?

佐久間 さて、それでは視聴者の質問に答えていきましょうか。まずはこちら。

Q1. 今の仕事が自分に合っているかどうか見極める方法はありますか?

岩井 俺の場合、仕事をやることで生まれるストレスと、その仕事をやらなかった時に生じるストレスを天秤にかけて吟味しますね。

佐久間 わかる。俺も『佐久間宣行のずるい仕事術』で同じこと書いた(笑)。

岩井 本当ですか(笑)。

佐久間 そうそう。「自分が絶対に耐えられないこと」は早めに把握しておくべきだよね。

岩井 ストレスの量で比べると、判断しやすいですね。たとえば、「仕事をやることで生じるストレス」がそれなりにあっても、その先に「達成感のある笑い」が待ってるとしたら、俺はその仕事に挑戦します。

佐久間 「この程度の苦労で大きな笑いが取れるなら頑張ろう」って感じかな?

岩井 そうですね。俺の場合、仕事をしなかったことで生じる「笑いが取れなかったストレス」が重くのしかかって来ちゃうので。

佐久間 その考え方はよくわかるよ。「自分が何に向いているか」を基準に考え始めると、無意識にポジティブ思考になって夢を見ちゃうリスクもある。だから、「自分は何に耐えられないか」を深く分析して、絶対に無理なことをまず把握するのが大切だね。

経験を積むと「自分の勝てる場所」が見えてくる

Q2. 私は社会人2年目を迎えましたが、失敗ばかりで成長した気がしません。お2人は仕事を始めてどのぐらいの時間が経ってから、「この仕事合ってるな、成長したな」という実感を持ちましたか。

岩井 根本的には成長してない気がしますし、相変わらず合わない仕事はありますけど、自分に合う仕事と合わない仕事を仕分けられるようにはなりましたね。

佐久間 なるほど。自分の得手不得手がわかって、「勝てる場所」が見出せるようになってきたってことかな?

岩井 そうですね。しかも自分がそれを理解すると、周りも気づいてくれるので、より自分に合う仕事のオファーが来るようになりますね。

佐久間 同感。俺も苦手な仕事が来ないように周到に戦略を立てて、ある程度結果が残せる得意ジャンルの仕事を振られやすいキャラクターを作ってきた。特に、20代の時はその点に注力したし、できないものは「できない」ってはっきり伝えてきたのが今に活きてると思う。

岩井 その関連で言うと、コメンテーターの依頼がたまに来るんですけど、それだけは断ってます。俺って理論的に話してると思われがちですけど、実際の内容は暴論が多いので、それを面白がってくれる受け皿があるバラエティじゃないとダメなんですよね。

佐久間 バラエティは、手を叩いて笑いながらフォローもしてくれるMCがいて、あくまでお笑いの範疇に収まるからね。

岩井 そうなんですよ。あとは、「成長」と言えるかはわからないですけど、場数を踏むとだんだん緊張しなくなるのは確かなので、経験値を貯められる場所へ積極的に行くのは大事かもしれませんね。

>>5月29日(日)未明公開の後編に続きます

(本稿は、ダイヤモンド社「The Salon」主催の『佐久間宣行のずるい仕事術』刊行記念セミナーの対談ダイジェスト記事です。ダイヤモンド社「The Salon」の公式Twitterはこちら