生きていれば、不安や悩みは尽きない。寝る前に考え込んでしまって、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉の数々。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が苦しくなったとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【Twitterフォロワー30万人超の精神科医が教える】世の中にはびこる極論との正しいつきあい方

極論は欲求不満をぶつけやすい

この世の中は、極論がはびこりやすいものです。ものごとは本来、複雑なものであって、いろんな側面があります。しかし、ものごとを語るには、ある側面をとらえて、シンプルにしなければ伝わりにくい。シンプルであればあるほど伝わりやすいともいえます。

だから、細かいことを端折って、極端な物言いをしたほうが耳目を集めやすい。それはウソではないものの、ものごとのひとつの側面にすぎないので、すべてであるかのようにとらえてしまうと危険です。

他人の不幸は蜜の味といわれますが、とくに誰かをおとしめよう、攻撃しようとするときは極論に走りやすいもの。欲求不満をぶつけやすいということからも、極論は広がりやすいです。

まったく逆の物言いを想像してみる

すべての極論が悪いとはいえませんが、極端な考え方に、いつの間にか染まってしまうことがあります。SNS全盛の時代ともいえるいま、他人を攻撃するような極論は、とり返しのつかないことにもなりかねません。

また、あえて炎上を狙ったり、誰かを攻撃することに主眼を置いたりする極論は、注目されやすいですね。極端な物言いが世の中は広がりやすいし、人々に受け入れやすいのですが、そうした物言いがいつの間にか当たり前のごとく、自分の中に定着しないように、バランス感覚を育てておく。

極論というのは、あくまでものごとのひとつの側面であり、まったく逆の物言いだってあり得ます。少なくとも、そうした意識を頭に置きながら、バランスよく極論をとり入れてください。

『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)には、不安や悩みを解消するヒントが満載です。