部下のやる気を引き出す「仕事の頼み方」7つのコツ、絶対NGな言動とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

一般社員からリーダーへと昇格した人は、途端に「何か特別なことをしなくては」とビジネス書を読み漁ったりしがちです。ですが筆者は、転職を繰り返し、人材開発の仕事に携わる中で「リーダーに特別な技能は必要ない」という結論に至りました。今回は、筆者の著書『99%の人がしていないたった1%のリーダーのコツ 決定版』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)から、悩む人が多い「部下への仕事依頼」のコツについてご紹介します。(株式会社アイデミー取締役執行役員COO 河野英太郎)

積極的にお願いしていい

 リーダーになると、チームのメンバーに仕事を「依頼」する局面があります。ここで「指示」といわず、「依頼」というには理由があります。

 人に仕事をしてもらうとき、よく使われる言葉で、「命令」「指示」「依頼」「打診」などがありますが、これらの言葉の最も大きな違いは、受け側の主体性です。

「命令」「指示」は有無をいわせずしたがわせるもので、受け側に自分の意思を反映する余地はありません。いうならば仕事をお願いするときの語尾が「~しなさい」「~をやっておけ」となるイメージです。

 一方「依頼」「打診」は、「~をお願いできますか?」「~は可能ですか?」となり、するかしないかは、受け手の意思に任されます。

 リーダーは必ず後者を選択するようにしてください。

「依頼」というと遠慮がちに頼む印象ですが、そこは仕事。必要であればどんどん頼んで大丈夫です。相手を慮って負担の少ない形で依頼したり、「ごめんなさいね」とひとこと添えたりする人を目にしますが、この手の配慮は一切不要です。相手の価値を認めてお願いしているわけですし、人は頼られるとむしろうれしく、やる気が出るものだということを覚えてください。