相続は時間との勝負だ。家族を亡くしてから10カ月以内に全て行う必要がある。そのため事前の知識がないと、スムーズにいかなかったり、余計な相続税を支払う羽目になる。そうした失敗を避けるために、特集『夫婦の相続』(全13回)の#7では、「相続の基本」は今からしっかり押さえるべきポイントを解説する。(ダイヤモンド編集部 野村聖子、監修/税理士・弓家田良彦)
死亡後10カ月以内にやらねばならない
相続手続きは悲しみに暮れる暇なし
家族を亡くしたとき、しばらくはゆっくりと故人をしのびたいものだ。しかし、遺族にはまだ「相続」という、大きなヤマが残されている。
次ページに用意した図は、一般的な相続の手順とその期限を示したものだ。親の死亡から始まる相続手続きは主だったものだけでも10以上に上る。このフローを、全て10カ月以内に行わなければならない。悲しみの中、相続の手順を一から調べるのは心身共に負担が大きいので、今から知っておくと安心だ。
この相続のフローで、押さえておきたいポイントは4つある。次ページの「相続手続きの流れ」一覧図とともに見ていこう。