「生産性が高いチーム」のメンバーが持っている5つの意識とは?

 Googleは「プロジェクト・アリストテレス」という企業向けのリサーチを始めました。プロジェクトの目的は、「生産性が高いチームの条件」を調査して、定義づけることです。

 そして2012年に、「生産性が高いチームは、どんな要素が共通しているのか」を発表しました。調査の結果、「生産性が高いチーム」のメンバーは、次のような意識を持っていることがわかりました。

(1)心理的安全性
「もしミスをしたとしても、それを理由に非難されることはない」と思えている。

(2)相互信頼
「一度引き受けた仕事は、ほかのメンバーは最後までやり切ってくれる」と信じている。

(3)構造と明確さ
「チームの目標や計画、それぞれの役割がはっきりしている」と感じている。

(4)仕事の意味
「チームのためにしている仕事が、自分自身にとっても意義がある」と思えている。

(5)インパクト
「自分の仕事には意義があり、社会に対して良い変化をもたらすものだ」と思えている。

 わたしがこのなかでとくに注目したいのが、「心理的安全性」です。

 チーム内における「心理的安全性」の重要性について、初めて提唱したのは、ハーバード・ビジネススクール教授のエイミー・エドモンドソンでした。エドモンドソン教授は、「心理的安全性が低いチームでは、“4つの不安”によって、それぞれが高いパフォーマンスを発揮することはできない」と言っています。