不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
人の話はけっこう残らない
人は、けっこう他人の話を聞いていないものですよね。なかには隅々まで覚えている人もいますが、だいたいは他人の話なんてあっという間に忘れてしまうか、そもそもきちんと聞いていないことが多いです。
同じ人と話していて、「それ、この間も話したじゃない」なんてツッコまれることも少なくないですからね。
現代の1日の情報量は、江戸時代の1年分、平安時代の一生分ともいわれます。たしかにネットやその他から得る情報量は膨大ですから、人の記憶力の面からしても、印象の強いことや忘れたら困ることなんかを脳が取捨選択して覚えます。
だから、アナタにとっては大事な話でも、他人にとって重要度の低い話だと、聞き流されたり、あっという間に忘れ去られたりするんですよね。
しつこく言うくらいでちょうどいい
アナタが本当に伝えたいことがあれば、1回話したくらいでは忘れられると思ったほうがいいです。それはアナタが早口で喋っていたり、話が長くて要領を得なかったり、話がつたわりづらい条件が重なっている可能性もあります。
何度も何度もしつこいくらい言わないと伝わらない、ということを大前提にするといいと思うんです。それこそ相手がイライラするくらいに、しつこく言ったほうがいい。そうじゃないと伝わらないということです。
同じ話を何回もすると、相手に失礼だなと思いがちですが、それでいいんです。本当に伝えたいことは、口酸っぱく言うくらいで、やっと伝わるのですから。
長くても3行で話す
「この人、同じことを何度もくり返すな」「この前も同じことを聞いたよ」なんて思われるかもしれないけれど、ちゃんと覚えてもらうためには、それくらい同じこと言わなきゃダメです。
そのためには、端的にわかりやすく、できるだけ短い言葉で伝えることも大事です。覚えてほしいからと、ダラダラ長い話をしても逆効果。Word原稿にすると、長くてもせいぜい3行程度のイメージで、要するになんなのかをまとめて話すといいと思います。
1テーマで3つのキーワード
ふり返ってみると、学校の先生でも教えるのが上手な人は、1つのテーマでわかりやすいキーワードを3つくらいでまとめて教えてくれる。すると、伝わりやすいし、興味深くも感じるから覚えやすいんですね。
そして、「同じ話を何度もするなよ」なんて言われたりするかもしれないけれど、めげずに言ってください。本当に伝えようと思ったら、それぐらいしないと伝わらないからです。
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