なぜ今カヌレなのか? 第2次ブームの火付け役は
「新しい形のカヌレ」

 なぜ、今再びカヌレがブームなのか? その謎に迫るべく、「生カヌレケーキ」を開発した、ファミリーマート商品本部スイーツ担当・杉本隆彦氏に、カヌレの再ブームや商品開発について話を聞きました。

「今回のカヌレブームでは、元々のフランスのカヌレにアレンジを加えている商品が多く販売されています。当社の『生カヌレケーキ』も、できるだけ本場フランスの材料を使いながら、『カヌレに近く、ケーキらしさもある』テイストを目指して開発した商品です」(杉本氏、以下同)

 実際に商品開発を手がけている現場から見ても、アレンジされたカヌレが第2次ブームの主力商品になっていると感じているようです。

「第2次カヌレブームでは、カヌレにアレンジを加えて各社が新商品を販売しています。当社でも、どのような形でカヌレを販売するのかは慎重に検討を重ねてきましたが、『カヌレらしさ』と『新しさ』のバランスが重要だと考えました。あまりにも元のカヌレとかけ離れてしまうと、『カヌレである必要性』がなくなってしまいます。とはいえ、変化がなさすぎても『新しさ』を感じなくなってしまうので、カヌレらしさを残しつつ、新鮮さを感じてもらえる商品を意識しています」

 確かに、生カヌレケーキや半熟カヌレ、カヌレケーキなど、今年登場したコンビニ各社の新商品は、「カヌレの面影」を残しつつ、目新しさを感じられるものが目立ちます。「カヌレでありながら、よく見慣れたカヌレではない」絶妙なバランスが、第2次カヌレブームを支えているといえるでしょう。