“難行苦行“よりも大切なこと
最後は、お笑い芸人の笑い飯哲夫さんによる「笑い飯哲夫賞」をご紹介します。仏教にも造詣の深い哲夫さんが選んだ作品は、鹿児島県南さつま市にある浄土真宗本願寺派顯證寺の作品「疲れたら休めばいいのよ」です。この言葉は以前の連載(第110回)で一度紹介させていただきましたので、見覚えのある方もいらっしゃるかもしれません。
お釈迦さまも人生の中で全く休まなかったわけではありません。悟りを開くまでの修行中、極端な苦行を中止し、少し休んで体力を回復させる時期がありました。その後、苦行を放棄し、菩提樹の下で瞑想することによって、悟りへと到達されたのです。笑い飯哲夫さんの講評は以下の通りです。
「休めばいいのだ」ではなく、「休めばいいのよ」なのがマツコ・デラックスさんっぽくて説得力があります。「疲れ」の字の中にある「皮」が強調されているように見えて皮膚がカサカサしている時は休んでいいかなという想像をしてしまいました。
哲夫さんらしい、独特な感性の講評ですね。これで、今年の受賞作品はすべてになります。「輝け!お寺の掲示板大賞2023」に大変多くのご投稿をいただき、誠にありがとうございました。関わってくださった撮影者の皆さん、寺院の皆さんに心より感謝申し上げます。来年も「輝け!お寺の掲示板大賞2023」を開催する予定です。みなさま、良いお年をお迎えください。