【最新の認知症治療を実践する脳のカリスマが30年超の長寿研究から導いた幸せな生き方】
2010年代には大ベストセラー『100歳までボケない101の方法 脳とこころのアンチエイジング』で100歳ブームを巻き起こした医学博士・白澤卓二医師渾身の自信作『長寿脳──120歳まで健康に生きる方法』が完成。
人間の限界寿命とされる120歳まで生きる方法を提示します。
現在の脳のパフォーマンスを上げて、将来寝たきりや認知症にならずに長寿を目指す方法論が満載です。
100歳以上の長寿者たちが、実際に食べていたもの調査
100歳を超えて長生きした人たちが、どんなものを食べていたか想像がつくでしょうか?「何か特別な健康食を食べていたに違いない」と思われるかもしれませんね。
私のこれまでの調査では、100年以上生きた人は、高齢になってからはほぼ毎日、同じものばかり食べていたといえます。そして、自炊していた人が多いです。100歳を超える人たちは、世代的には「男子厨房に入らず」が常識で、食事は女性が作るのが当然という感じですが、男性でも自分で自分の食べるものを作って食べていました。
子どもや孫たちと同居している場合でも、子世代や孫世代に合わせて家族と同じものを食べるのではなく、自分がいつも食べているものを淡々と食べ続けていました。そして多くは、健康のためにと意識して食べているというより、自分が好きなものをひたすら食べ続けているという意識のようです。
毎日同じものを食べて大丈夫?
こういう話をすると「毎日同じもので、栄養は大丈夫なんですか?」と質問を受けますが、食事内容が偏っていてそれが健康に悪いなら、100歳になる前に60歳とか70歳で病気になっていますよね。長寿になる人は、これを食べると調子がいいとか、あれはよくないという経験値で食べているのではないでしょうか。
年齢を重ねていくと、いろいろなものを食べると体に負担をかけることがあるので、「自分にはこのくらいがちょうどよい」という量と、「元気が出る」という食べものを、自分なりにわかって食事をするのが功を奏していたのかもしれません。
※本原稿は、白澤卓二著『長寿脳──120歳まで健康に生きる方法』からの抜粋です。この本では、科学的に脳を若返らせ、寿命を延ばすことを目指す方法を紹介しています。(次回へ続く)
1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大学院医学研究科博士課程修了。現在、お茶の水健康長寿クリニック院長。