(4)「舞妓と芸妓の違いって?」

「侍ってまだいる?」外国人のよくある疑問への回答集、インバウンドガイドが解説外国人から人気の芸者文化。実際に体験したことはありますか?

 外国人に人気の観光地・京都のなかでも、根強い人気なのが、「Geisha」で親しまれる舞妓さんや芸妓さんです。今でも京都を案内していると、芸者さんとすれ違うことがありますが、そんなときにも説明できるように基本的な違いをおさえておくとよいです。

回答例

 芸妓と舞妓の違いは、「一人前であるか、修行の身であるか」です。衣装の色や柄、髪飾り、小物から履き物まで特徴が異なります。

解説・補足

 舞妓は15~20歳まで置屋に住み込み、昼は作法を学びながら夜はお座敷とよばれる料理店でゲストをもてなします。舞妓は、若々しさやかわいらしさを強調する華やかな装いで、対照的に、一人前を意味する芸妓は、女性の魅力を引き立てるシンプルで洗練された装いをしているのが特徴です。

 上記の装いの違いを知っていれば、通り過ぎた芸者さんが、舞妓さんなのか芸妓さんなのかがすぐにわかるようになりますよね。そういった情報をさっと伝えられると、喜ばれますよ! 日本では禅の思想もあり、時を重ねるごとに無駄を省きシンプルに洗練させていく美意識がありますが、芸者の世界にも影響しているのだと思います。

 今回は「訪日外国人からよくある質問」のうち4つを紹介しましたが、急に聞かれるとパッと答えられない質問もあったかと思います。質問に対して「This is a Japanese culture!」などと単純に答えるのではなく、「なぜ」「どういった理由」で日本人がそうしているのかを伝えると、より理解が深まりますよ。