リアルでは圧迫面接や
他の就活生に惑わされない
対面の面接に慣れていないという学生は多いが、神経質になり過ぎる必要はない。たとえば、マナーで少しくらい失敗しても問題ない。立ち居振る舞いで選別する考えは、今や企業にはほとんどないからだ。
いわゆる「圧迫面接」にも触れておきたい。以前と比べれば減ってきたが、いまだに面接官が急に不機嫌な表情をしたり、意地の悪い質問をしたりすることがある。これは基本的には、学生のトラブルへの対応力やメンタルの強さをチェックするのが目的だ。
ただ、圧迫面接を行うこと自体が企業や面接官の体質を表している。誠実に対応しつつ「こういう面接をしてくる会社なのだ」「こういう先輩と一緒に働くことになるのか」と冷静に眺めればいい。
また、リアルの面接では他の学生と一緒になることも多い。つい周りの学生の態度や受け答えが気になったりするかもしれないが、しょせん他人は他人、自分は自分。面接にまで漕ぎ着けた自分に自信を持つことが大事だ。
今後も一定程度オンラインでの面接は続く。オンラインで企業が学生を見るポイントも改めて確認しよう(下図参照)。
オンライン面接で学生が気にするのは「身だしなみ(髪型や服装など)」「背景に映る部屋の様子」「インターネット環境(画質や音声が明瞭かどうか)」といった点が多い。しかし、企業が最も重視しているのは「話の中身」である。次に「話し方」「表情」が続く。学生と面接官の意識の違いは、しっかり認識しておくべきだ。
また「話の中身」で特に重要なのは「自己紹介」「ガクチカ」「志望動機」だ。これらはリアルもオンラインも同じである。
そのベースとなるのは、言うまでもなく自己分析だ。自己分析は自分だけでは難しく、第三者のサポートが重要になる。大学の就職課や親しい友人、そして親に手助けしてもらうとよい。
ただし、悪気はなくても親が子にネガティブな情報を与え、子のやる気や自信を失わせてしまうこともある。親子の関係性にもよるが、この点は注意したい。