併せてわかっておいてほしいことは、インターンシップを通じての採用が全てではないことです。たとえ過去のインターンシップに参加できていなくても、また今から始まる春のインターンシップ選考に通らなくても、希望する企業に行く道が断たれたわけではありません。

 確かに「インターンシップ参加者を優先的に選考し、優先的に内々定を出す」というケースもありますが、それは採用数の一部であり、ほとんどの企業の採用活動はこれから本番を迎えます。それでも、「昨年の夏や秋のインターンに行けなかったのはマイナスだ」と不安になるかもしれませんが、すでに済んでしまったことにくよくよしていても仕方ありません。今やれることに集中しましょう。

「縦」と「横」を意識して
 多くの企業の説明会を聞く

インターンシップに出遅れた24年卒の就活生が、今からできること

 では、会社説明会のアーカイブなどを視聴すべき企業はどう探せばいいのか。まずは自分が興味を持っている業界や企業からで構いません。そうでないと続きません。そこから興味の範囲を「水平方向」と「垂直方向」に広げていきます(右の図参照)。

 水平方向に広げるとは、同業他社(あるいは範囲を拡大して周辺領域の業態も含む)の企業を見ていくことです。また垂直方向に広げるとは、その企業の取引先、つまりその企業が売り手としてモノやサービスを納めている顧客(お金の入り先)、あるいはその企業が買い手として材料やサービスなどを仕入れている企業(お金の支払い先)を垂直にたどるという意味です。入社してからお付き合いする可能性のある企業を中心に拡げるのです。

 大手の就活サイトなどでは、業界ごとにカテゴライズして説明会動画をアーカイブしたり、リンクを貼ったりしているところもあるので、利用してもいいでしょう。

 この年始は勝負のときです。どんな企業が世の中にあるのか、それを知ってください。就活には準備が色々あり、間に合わないと思うかもしれませんが、幸い動画はいつでも見られるし、倍速でも大体の内容は理解できます。どこにいても、移動中でも聞くことができます。中には、特定の企業の夏・秋のインターンシップに参加することだけを重視し、色々な企業の説明会動画を見ずにきた人もいます。そういう人には必ず追いつけます。