2023年以降の政策変更
“4つの要因”が複雑に絡む
4月の日本銀行新総裁就任を契機にした金融政策の正常化に向けたシナリオを巡る議論が活発化している。
とりわけ昨年12月の政策決定会合でのイールドカーブコントロール(YCC)の長期金利変動幅拡大は利上げに向けた市場の臆測を強めることになった。
だが2023年以降の日銀の政策変更の要因は、他国の中央銀行に比べると、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)だけでなく、国債市場の機能低下などのYCCの副作用や政府との関係など多様な要因が複雑に絡む。
日銀新体制の今後の政策変更要因は四つあり、この要因分析から、正常化のメイン・シナリオが浮かび上がる。