総量規制が行われた当時も、その後にバブル崩壊が待っているとは知らず、格差を是正する政策として高評価する記事がマスメディアに掲載されていたことを思い出す。

 この見立てが実現した場合は、大蔵省の総量規制と同じく、行政指導する立場にある金融庁が不動産業に限定した引き締めを行うかもしれない(その場合の価格への影響は、日銀短観の「金融機関の貸出態度」から読み解くことができる)。

 一本調子の価格高騰は、こうした別の視点からの横やりで思わぬ弱さを露呈することがある。それだけ、持ち家価格水準は危険水準なのだ。

 当面は大きな動きはなさそうだが、今後のマンション価格の推移をウオッチしていく上では、こうした知識と可能性を頭に入れておいた方がいいだろう。