まず冒頭の7億円のレアカードの話から始めましょう。ローガン・ポール氏が7億円で購入したポケモンカードは「ポケモンイラストレーター」というカードで、実はこれは販売されていた通常のカードではありません。

 1997年から98年にかけてコロコロコミック誌上で開催されたイラストアーティストコンテストの最優秀賞と優秀賞の受賞者のみに配布された、そもそも絶対数がとても希少なカードです。

メルカリ上での最高額は420万円
150万円前後の取引も

 では、一般的なトレカはどれくらいの価格になるのでしょうか。みなさん、ちょっと驚くかもしれません。メルカリでトレカのカテゴリーで「販売済」にチェックを入れたうえで、実際に最近取引が成立したトレカがどのような状況かを見てみると最高値は420万円。次が267万円という感じで、1枚150万円前後のカードも結構な数、取引が成立しています。

 そしてここが今回の記事のポイントでもありますが、このような高額ランキング最上位にくるカードはほぼほぼポケモンカードです。他のカードは?というと100万円あたりから遊戯王のレアカードが、以下90万円でNBAのスーパースターであるマイケル・ジョーダンのカード、89万円で同じくコービー・ブライアントのカードがランクイン、その次のレベルでデュエルマスターズがくるような状況です。

 素人感覚ではトレカといえば若い世代向けではヴァンガード、私のような古い世代向けにはMLBのような野球カードが人気かと思っていたのですが、日本の場合、新しすぎるものや古すぎるものはどちらもだめで、20年前後の歴史のあるものが今、高額トレードアイテムとしては旬の時期を迎えているようです。

 いずれにしても50万~60万円台あたりになるとメルカリでもかなりの数の取引量がある様子で、トレカの二次流通マーケットはしっかりと確立されていることがわかります。そしてこのようにフリマサイトでの人気を見ることで、トレカの経済価値についてある発見をすることができます。

 たとえば中年のみなさんにクイズを出させていただくと、仮面ライダーカードとキカイダーカードはどちらが高いと思いますか?