中古カードの値段は
ファン層の厚さと流出量の少なさで決まる
状況を説明しましょう。私が小学生の頃、いわゆる仮面ライダースナックブームが起きました。駄菓子屋さんで、20円で売っている仮面ライダースナックに1枚、仮面ライダーカードがついていて、これが大人気になったのです。それで小学生が競って、仮面ライダースナックを購入するようになりました。
カードが目的で大量買いすると、スナック菓子が食べきれなくなり、当時、本当にわたしの友人なども空き地の草むらにスナックを捨てたものでした。それが当時、学校で大問題になったりしたものです。
一方、私は当時、仮面ライダーよりもキカイダーの方が好きで、仲間内では私だけがキカイダーカードを集めていました。5年ほど前に実家で断捨離を行った際にそのときのカードが出てきたのですが、断捨離なので全部捨ててしまいました。
「もったいないなあ」と思うかもしれません。当時、悪役だったハカイダーというキャラがいつの間にかコアなマニアの間でブームになって、平成になるとハカイダーの主演映画がつくられるようになります。
私も子ども時代に大好きだったハカイダーのカードは大切に保存してあったのですが、それが今、ヤフオク!でいくらぐらいになるかを調べてみると100円です。トレーディングアイテムとしては、ほぼほぼ最低価格ですね。残念です。
トレカとして価値があるのはやはり当時から圧倒的な人気だった仮面ライダーの方で、ヤフオク!での高値の落札を見ると20万円前後で取引されているカードが6枚ほど発見できます。そして高値で取引されているカードは、おおむね仮面ライダーV3のカードです。
ここから、トレカ市場の法則のようなものがわかります。高値で取引されるのはキカイダーのようなマニアックなアイテムではなく、仮面ライダーのようにそもそもファン層が国民レベルで多数存在するアイテムのようです。
そしてカードの流通量が多かった仮面ライダー1号2号ではなく、その後に登場して子ども時代のブームにやや翳(かげ)りが見え始めた仮面ライダーV3のスナック菓子の景品カードの方が、レア度が高くなるというわけです。
そのようなトレカ人気世界の頂点がいまポケモンということで、トレカを本格的に投資対象として考えたい方は、お子様が集めていたかなり昔のポケモンカードの中にお宝が存在するかもしれません。